ピル・アフターピル

ピルは避妊目的の薬だと思われがちですが、正しく使用すれば生理不順や生理痛、PMSや子宮内膜症などの女性の悩みを改善させる効果もある女性の強い味方なのです。
副作用には吐き気、頭痛、不正出血などの症状が多く見られますが、飲み続けていると大抵治まります。それでも辛いときは我慢せずに、医師に相談して自分に合った薬を探しましょう。
低用量ピルの服用方法!

低用量ピルは、生理の初日から1日1回1錠を毎日同じ時間に服用します。
それを3週間続けて、4週間目は薬をお休みします。
この時に、排卵がない「無排卵月経」が原因で出血が起こります。
もし服用し忘れた場合、24時間以内でしたら気づいた時点で早めに飲みましょう。
24時間以上経ってしまった場合は、一度服用するのをやめて、次の生理の初日から服用し始めましょう。
ピルを服用することでのメリット

- 生理痛、PMSが和らぎます
- 生理不順の改善にも
- 経血の量が減少します
- 貧血や肌荒れにも効果的です
- 生理日を調整することも可能です
- 卵巣がんなど他の病気の予防にも
生理移動ピル
長期休暇や旅行などのイベントを楽しむために、ピルを服用して生理日を移動させることができます。
生理移動には生理日を遅らせる方法と早める方法の2種類があります。
- ●生理を遅らせる場合
- 生理予定日開始の5~7日前から、中用量ピルを1日1錠、生理を遅らせたい日の前日まで服用していただきます。
服用を止めてから2~5日後に次の生理が始まります。 - ●生理を早める場合
- 生理開始から5日目までに中用量ピルを服用し始め、早めたい時期まで服用を続けます。
服用を止めてから2~5日後に少量の生理が始まります。
モーニングアフターピル

- 緊急避妊薬(モーニングアフターピル)
- 避妊をせずに性交渉をした場合や、最中にコンドームが破れてしまったりした場合に予期しない妊娠の確率を下げるために服用する薬です。
すぐに服用しなければ効果がないものになっています。
緊急避妊薬には2通り服用方法がありますが、当院ではノルレボ法で処方しております。 - ノレルボ法
- 性交渉後72時間以内に、1錠もしくは2錠を1回のみ服用します。
副作用には軽い嘔吐感が稀に起こります。
ピル服用にあたっての注意事項
- ●服用しはじめの副作用について
- ピルを服用しはじめて1~2ヶ月は、ホルモンバランスの変化に体が対応できず、吐き気や嘔吐、頭痛、不正出血などの副作用が起こる場合がありますが、服用を続けているうちに体が慣れ、副作用は大抵治まります。
それでも副作用が治まらず辛いときは無理をせず、医師に相談をして薬を変えてもらいましょう。 - ●こんな方はご相談ください
- 乳がん・子宮頸がんを患っていたり、血栓症のリスクが高い人や心臓・肝臓・腎臓に疾患がある人、血糖値が高かったり、高血圧、喫煙をされている方は、医師とよく相談してから服用してください。
ピル・アフターピルのQ&A
- Q ピルを服用し続けると不妊症になりますか?
- A ピルを服用したからといって不妊症になるなんてことはありません。
服用をやめたらすぐにでも妊娠できる体になります。 - Q ピルを服用し忘れると妊娠しますか?
- A ピルを服用せず、避妊をしていなければ妊娠の確立は格段にあがります。
望まない妊娠ならば必ず避妊をしてください。 - Q 常用することで体重は増えますか?
- A ピルを服用したからといって太るということはほとんどありません。
- Q 他の薬と併用しても大丈夫ですか?
- A ピルを服用中でも風邪薬など服用できるものはありますが、併用することによって効果が
薄れたり薬物相互作用が出てしまう薬もあるため、必ず医師に相談してください。 - Q ピルを服用していれば、コンドームをつけなくても大丈夫ですか?
- A 妊娠を望んでいないのなら、ピルとコンドームの併用は必須です。
- Q いつからいつまで服用できますか?
- A 低用量ピルは、生理のある方が服用するものです。
月経周期が確立していれば、10代からでも服用可能です。
閉経後は生理がこないので、服用する必要はありません。