ミラドライ・ビューホット・ウルドライの違い|切らないワキガ治療を比較

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ミラドライ・ビューホット・ウルドライの違い|切らないワキガ治療を比較

#ワキガ・多汗症

ワキガや多汗症を「切らずに治したい」と調べると、ミラドライ、ビューホット、ウルドライといった名前が出てきます。どれも皮膚を切開せずに汗腺へ熱を加える治療ですが、使うエネルギーと、熱の届け方が違います。 その違いが、国内での承認状況や治療できる部位、術後の経過の差につながっています。

この記事では、3つの治療の仕組みと特徴を比べ、どのような方にどの治療が合いやすいかを整理します。

3つの治療の違い(比較表)

ミラドライ ビューホット ウルドライ
使うエネルギー マイクロ波 高周波(RF) 超音波(HIFU)
熱の届け方 皮膚の上から面で照射 細い針を刺し、針先から照射 皮膚の上から一点に集めて照射
国内での承認 承認あり(重度の原発性腋窩多汗症) 未承認 未承認
当院の対応部位 わき わき、すそ、乳輪など わき、すそ、乳輪
施術時間の目安 約60分 約30分 約40分
麻酔 局所麻酔 局所麻酔 局所麻酔
回数の目安 基本1回(追加照射をする場合あり) 1〜2回 1回〜(2回以上必要な場合あり)
料金(両わき・税込) 82,500円別途チップ・麻酔代必要 308,000円 297,000円

 

※施術時間・対応部位は当院の場合です。いずれも保険適用外の自由診療です。

共通点:汗腺に熱を加える「切らない治療」

ワキガのにおいのもとになるアポクリン汗腺と、汗の大部分を出すエクリン汗腺は、皮膚の表面から数ミリの深さ(真皮の深い層から皮下脂肪の浅い層)に集まっています。

3つの治療はいずれも、この層に熱を加えて汗腺のはたらきを弱める治療です。皮膚を切らないため、手術のような傷あとや、術後にわきを固定して過ごす期間がありません。

熱の届け方の違い

違いは「どのエネルギーを」「どうやって汗腺の層まで届けるか」です。順に見ていきます。

ミラドライ(マイクロ波)

仕組み

皮膚の上からマイクロ波(5.8GHz)を照射します。マイクロ波は水分の多い組織を温める性質があり、水分を多く含む汗腺が集中的に加熱されます。同時に皮膚の表面を冷却することで、表面のやけどを防ぎながら深い層だけを温めます。

特徴

・3つのうち唯一、国内で医療機器として承認されている(2018年、重度の原発性腋窩多汗症の治療機器として)

・針を刺さず、わき全体を面で照射する

・国内外での使用実績が多く、日本人を対象とした比較試験の報告がある

注意点

・術後に腫れや痛みが出やすく、数日から1〜2週間続くことがある

・承認されているのは多汗症に対する使用で、ワキガ(腋臭症)のにおいに対する使用は国内では承認の範囲外

・わき以外の部位には基本的に使用しない

詳しくは「大阪・心斎橋のミラドライ」のページをご覧ください。

ビューホット(高周波)

仕組み

絶縁した極細の針を皮膚に刺し、針先からだけ高周波(RF)を出して、汗腺のある深さを直接温めます。医学的には「フラクショナルマイクロニードル高周波(FMR)」と呼ばれる方法です。針を刺す深さを調整できるため、熱を加える深さを部位ごとに変えられます。

特徴

・針の深さを変えられるので、皮膚の薄い部位にも合わせやすい

・当院ではわきのほか、すそわきが、乳輪まわりにも対応

・施術時間が比較的短い

注意点

・国内では未承認の医療機器

・針を刺すため、針あとの赤みや小さなかさぶた、内出血が出ることがある

・1回で足りず、2回の施術が必要になることがある

詳しくは「ビューホット」のページをご覧ください。

ウルドライ(超音波)

仕組み

高密度焦点式超音波(HIFU)を使います。虫めがねで光を一点に集めるように、超音波を皮膚の下の決まった深さに集め、その一点だけを高温にします。皮膚の表面には傷をつけず、汗腺のある層に点状の熱を並べていきます。

特徴

・針を刺さず、狙った深さにだけ熱を加える

・当院ではわきのほか、すそわきが、乳輪まわりにも対応

・当院では、施術当日から日常生活に戻れるケースが多い

注意点

・国内では未承認の医療機器

・熱を点で加えるため、照射の深さと密度の設定によって効果に差が出やすい

・1回で足りず、2回以上の施術が必要になることがある

詳しくは「ウルドライ」のページをご覧ください。

効果に差はある?研究でわかっていること

「結局どれが一番効くのか」は、多くの方が気にされる点です。現時点でわかっていることを、日本皮膚科学会の「原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」に引用されている研究から紹介します。いずれもわきの多汗症を対象とした研究です。

治療の種類 研究の内容 主な結果
マイクロ波 26人、片わきに1回照射(日本) 汗の量が75%以上減った人:3か月後75.0%、12か月後70.8%
高周波(針) 3週間おきに3回照射 重症度スコア(4段階):治療前3.46 → 治療後1.87、1年後2.50
超音波(HIFU) 14人に照射 13人が3か月後に汗の量50%以上減少。1年後、81%が重症度スコア1〜2

 

この結果を読むときに、知っておいていただきたい点が3つあります。

  1. 3つを直接比べた質の高い研究はありません。研究ごとに対象者も評価方法も違うため、数字を並べて優劣を決めることはできません。
  2. どれも小規模な研究です。ガイドラインは、機器による治療全体について「有効性と安全性の結論を出すには十分でない」とし、既存の治療で効果が足りない場合に考慮する治療(推奨度C1)と位置づけています。
  3. においに対する効果の研究は、汗に比べてさらに少ないのが現状です。

どの治療でも、汗やにおいが完全になくなるわけではなく、効果の感じ方には個人差があります。

承認・未承認の違い

 

ミラドライは、重度の原発性腋窩多汗症の治療機器として厚生労働省の承認を受けています。承認は、国が有効性と安全性の審査を行ったことを意味します。

ビューホットとウルドライは、国内では承認を受けていない医療機器です。未承認の機器による治療について、次の点をご確認ください。

・未承認であること:ビューホット、ウルドライで使用する機器は、医薬品医療機器等法上の承認を受けていません

・入手経路:当院医師の判断のもと、個人輸入の手続きを行っています

・国内の承認機器の有無:わきの多汗症に対しては、同じく切らずに汗腺を加熱する機器としてミラドライが承認されています

・海外での状況:ウルドライで使用する超音波機器は、米国FDAでは顔や首のたるみ治療の機器として認可されています。汗やにおいの治療としての使用は、認可された用途ではありません

未承認だから効果がない、危険だということではありません。ただ、国による審査を経ていないことは、治療を選ぶうえで知っておくべき情報です。

どれを選ぶ?考え方の目安

重視する点から選ぶ目安

ミラドライが合いやすい方

・わきの汗、わきのにおいが悩みの中心

・国内で承認されている機器で治療を受けたい

・針を刺す治療に抵抗がある

ビューホットが合いやすい方

・すそわきがや乳輪まわりなど、わき以外の部位も治療したい

・皮膚が薄い、やせ型などで、熱を加える深さを細かく調整したい

・術後の腫れや生活の制限をできるだけ少なくしたい

ウルドライが合いやすい方

・すそわきがや乳輪まわりなど、わき以外の部位も治療したい

・針を刺さない治療がよい

・術後の腫れや生活の制限をできるだけ少なくしたい

実際には、汗腺のある深さや皮膚の厚み、においの強さによって向き不向きが変わります。診察で状態を確認したうえで、治療をご提案します。

切らない治療に共通する注意点

リスク・副作用

治療 主なリスク・副作用
ミラドライ 腫れ、痛み、内出血、しびれ、しこり、つっぱり感。まれに、やけど、腕や指のしびれが長引くことがある
ビューホット 腫れ、赤み、痛み、内出血、針あとのかさぶた、感覚の鈍さ、色素沈着。まれに、やけど、ひきつれ
ウルドライ 赤み、腫れ、痛み、内出血。まれに、やけど、しびれ

 

保険は使えません

3つとも自由診療で、費用は全額自己負担です。保険で受けられる治療との違いは「ミラドライは保険適用される?」で解説しています。

手術との違い

においが強い場合、汗腺を直接取り除く手術(皮弁法)のほうが確実性は高いとされています。切らない治療は、傷あとが残らず術後の制限が少ない一方、1回で十分な効果が得られず追加の治療が必要になることがあります。

よくあるご質問

ミラドライで効果が足りなかった場合、ビューホットやウルドライを受けられますか?

受けられます。前回の治療から一定の期間をあけ、皮膚の状態を確認したうえでご提案します。ミラドライの追加照射という選択肢もあります。

すそわきがにミラドライは使えますか?

ミラドライはわきへの使用を前提に設計・承認された機器です。当院では、すそわきがや乳輪まわりにはビューホットまたはウルドライをご案内しています。

一番痛くないのはどれですか?

いずれも局所麻酔をしたうえで行うため、施術中の痛みは抑えられます。術後の痛みや腫れは、ミラドライで出やすい傾向があります。痛みの感じ方には個人差があります。

3つの治療を組み合わせることはありますか?

同じ日に組み合わせることは通常ありません。1つの治療を受けて経過をみたうえで、必要に応じて追加の治療を検討します。

まとめ

・ミラドライはマイクロ波、ビューホットは針先からの高周波、ウルドライは超音波で汗腺に熱を加える

・国内で承認されているのはミラドライのみ(重度の原発性腋窩多汗症)。ビューホットとウルドライは未承認

・わきが中心ならミラドライ、すそ・乳輪などわき以外も治療したい場合はビューホットやウルドライが選択肢になる

・3つを直接比べた質の高い研究はなく、効果には個人差がある

クリニーク大阪心斎橋では3つの治療すべてに対応しており、診察のうえで状態に合った方法をご提案します。まずは無料カウンセリングでご相談ください。

参考文献

・日本皮膚科学会「原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」日皮会誌 133(2), 157-188, 2023

・Kaminaka C, et al. Clinical and histological evaluation of a single high energy microwave treatment for primary axillary hyperhidrosis in Asians. Lasers Surg Med, 2019; 51: 592-599

・株式会社ジェイメック「miraDryシステム 薬事承認取得に関するご案内」(承認番号 23000BZX00161000、2018年6月4日承認)

・厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」

2026.10.2

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